PXC Weekly Journal #32 2025/10/28

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こんにちは!ピクセルカンパニーズ広報のYです。
今週も世界のAI・GPU・データセンター・半導体関連の最新ニュースをお届けする「ウィークリージャーナル」の時間です。
今週も、AI・GPU・データセンター・半導体分野の注目ニュースをピックアップしてお届けします

生成AIブームは依然として熱を帯びており、AIモデル開発を支えるインフラ投資がグローバルで加速しています。一方、米中の規制・報復合戦はテック企業の市場戦略に強い影響を与えており、特にNVIDIAやSuperMicroの対応は注目を集めています。

それでは早速、今週のピックアップニュースをどうぞ!

ピックアップニュース

① NVIDIA、OpenAIと次世代AIスーパーコンピューティング基盤で提携

OpenAIは、今後数年間でNVIDIAのGPUを数百万基導入し、少なくとも10ギガワット規模のAIデータセンター群を構築する計画を発表しました。これにより、ChatGPTをはじめとする次世代AIモデルの訓練・推論環境を大幅に強化。NVIDIAはこのプロジェクトに対し最大1000億ドル規模の巨額投資を行う予定で、2026年には第一弾として1GWのAIスーパーコンピューティング基盤が稼働予定です。AI需要の爆発に対応するための象徴的な動きとして、今後の市場影響も大きく注目されています。
ソース: LA Times|NVIDIA、OpenAIに1000億ドルを投資しAIデータセンターを構築

② SuperMicro、大型AI案件遅延で売上下方修正も、来期受注に自信

AIサーバー大手のSuperMicroは、2025年7〜9月期の売上予想を従来の60〜70億ドルから50億ドルに引き下げました。これは一部の大口AIプロジェクトにおいて納品スケジュールが変更されたことによる一時的な収益繰り延べの影響です。市場では短期的な失望感から株価が7%下落しましたが、SuperMicroはすでに次期四半期向けに120億ドル超の新規受注を確保しており、年間売上見通し(330億ドル以上)は維持しています。生成AI需要の継続的な拡大を背景に、同社の中長期的な成長性は依然として堅調です。
ソース: ロイター|SuperMicro、大口納品遅延で四半期売上予想を引き下げ

③ xAIが200億ドル規模の資金調達へ、NVIDIAも出資見込み

イーロン・マスク氏が率いるAI企業「xAI」は、最大200億ドル(約3兆円)規模の資金調達を目指しており、その多くをNVIDIA製GPUの大規模購入に充てると報じられました。調達は株式約75億ドルと負債約125億ドルの組み合わせで、NVIDIAも最大20億ドルの出資を予定しているとされています。資金の多くはxAIが建設中のデータセンター「Colossus2」に投じられる予定で、今後のクラウドAI競争におけるNVIDIAとxAIの関係強化が注目されます。生成AIリソース獲得競争が激化する中でのこの動きは、AI市場の次なる勢力図を左右する可能性があります。
ソース:マスク氏のxAI、200億ドル調達へ エヌビディアも出資=報道

④ CrusoeとStarcloud、NVIDIA H100搭載「宇宙GPUクラウド」計画を始動

米Crusoe EnergyとスタートアップStarcloudは、NVIDIA H100 GPUを人工衛星に搭載し、宇宙空間でAI演算処理を行う新プロジェクトを発表しました。冷却不要で太陽光エネルギーが安定供給される宇宙空間の特性を活かし、従来の地上型データセンターと比較して最大10倍の省エネ効果を狙います。2026年末に初号機を打ち上げ、2027年初頭から商用クラウドAIサービスを提供予定。NVIDIAのスタートアップ支援プログラムの一環としても注目されており、データセンターの未来像を再定義する取り組みとして期待が寄せられています。
ソース:NvidiaのH100 GPUが宇宙へ — CrusoeとStarcloudは宇宙ベースの太陽光発電AIコンピューティングクラウドデータセンターの先駆者

⑤ 米中テック摩擦激化、米政府がソフト搭載製品の輸出規制を検討

米国政府は、中国によるレアアース規制などへの対抗策として、「米国製ソフトウェアを含む製品」の対中輸出制限を検討中です。対象にはノートPC、スマートフォン、産業用機器、さらには航空機エンジンなども含まれ、実施されれば両国のテクノロジー貿易に大きな影響を与えると見られています。政権内では懸念の声もあり、現時点では検討段階にとどまっていますが、今後の実行可能性と市場への波及には要注意です。地政学リスクが再びテック株に影を落とす展開になるかもしれません。
ソース: ロイター|米政府、中国向けソフト使用製品の輸出規制を検討中

世界情勢と今週のテーマ

今週は「AI需要の爆発と地政学の狭間で揺れるGPU業界」がテーマです。NVIDIAやSuperMicroはAIインフラ需要を追い風に巨額の商談や技術革新を進める一方、米中対立による輸出規制が市場アクセスにブレーキをかけています。AIインフラの覇権争いが、次の産業地図を塗り替える序章となるでしょう。

来週も、最新の注目ニュースをわかりやすくお届けします。どうぞお楽しみに!

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