
PXC Weekly Journal #13 2025/06/18
2025.06.18

こんにちは!ピクセルカンパニーズ広報のYです。
今週のピクセル・ウィークリー・ジャーナルをお届けします。
6月10日〜16日の週は、国内外でAI・GPU・データセンター・半導体分野の注目ニュースが盛りだくさんでした。
それでは早速、今週(2025年6月10日〜16日)のピックアップニュース。
ピックアップニュース
① エヌビディア、独で産業向けAIクラウド構築を発表
米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは、同社初の産業用AIクラウド基盤をドイツに構築すると明らかにしました。
BMWやメルセデス・ベンツなど製造業の設計シミュレーションや物流管理を支援するもので、欧州7か国に技術センターを設置する計画も示されています。
また「2年以内に欧州のAI計算能力を10倍に増強する」と述べ、欧州でAIモデル開発を担う拠点として20箇所の「AIファクトリー」を整備する計画も表明しました
ソース:【ロイター】エヌビディア、独で産業向けAIクラウド構築を発表
② エヌビディアとPerplexity、欧・中東のAI企業と提携し現地モデル強化へ
エヌビディアと米AIスタートアップのPerplexityは11日、欧州および中東の十数社のAI企業と提携し、それら企業の技術を改良して現地企業に提供すると発表しました。
フランスやドイツなど各国企業と協力し、現地語のAIモデルをより高度な推論モデルへと発展させる支援を行います。学習データが少ない言語向けに合成データ(シンセティックデータ)の生成でモデル改善を促し、訓練後はPerplexityが欧州内のデータセンターでの提供を支援して、各企業が自国語の高度なAIモデルをビジネスに活用できるようにする計画です。
ソース:【ロイター】エヌビディアとPerplexity、欧・中東のAI企業と提携し現地モデル強化へ
③オープンAI、計算能力増強へグーグルのクラウド活用を計画
対話型AI「ChatGPT」を運営するオープンAIが、急増する計算需要に対応するためグーグルのクラウドサービスを活用する計画であることが関係者の証言で明らかになりました。
数ヶ月間の協議を経て5月に最終合意したもので、マイクロソフトAzure一辺倒だった同社の計算インフラ依存を多様化する動きです。
ChatGPTがグーグル検索への脅威となる中、グーグル側は自社クラウドでオープンAIにAIモデルの学習・処理の追加計算能力を提供することになります。
オープンAIは今年、ソフトバンクGやオラクルと組んだ大規模インフラ計画「プロジェクトStargate」を発表し、AI向け半導体の内製化にも着手しており、クラウド提携と併せて計算資源確保を急いでいます。
ソース:【ロイター】オープンAI、計算能力増強へグーグルのクラウド活用を計画
④「ファーウェイのAIチップ生産能力、今年は20万個以下」に米高官が言及
米商務省のケスラー次官補は12日、中国・ファーウェイが2025年に生産可能な先端AIチップは20万個以下に留まり需要に満たないとの見方を示しました。
これは同社が米エヌビディア製GPUの代替として独自開発した「Ascend 910C」の量産能力を指します。
ただしケスラー氏は「この数字に安心すべきではない」と強調し、中国がAIチップの生産能力・性能向上に巨額投資して急速に追い上げていることを警告しました。
米国は引き続き輸出規制で中国の先端半導体入手を制限する一方、中国側は国内企業向けに自前チップの供給拡大を目指しており、米中間のAI半導体競争の一端がうかがえます。
ソース:【ロイター】「ファーウェイのAIチップ生産能力、今年は20万個以下」に米高官が言及
⑤エリクソンとスーパーマイクロ、5G×エッジAIソリューションで戦略提携
スウェーデン通信大手Ericssonと米サーバーメーカーのSupermicro(スーパーマイクロ)は、低遅延を要するエッジAIシステムに5G接続を組み合わせたソリューションで提携する覚書を締結しました。
企業向け5G無線ネットワークとスーパーマイクロのエッジAIプラットフォームを一体化したパッケージで、調達・展開の簡素化を図ります。
近年、AIが様々な業務に組み込まれる中で、データセンター外でリアルタイム処理を行うエッジAIへの需要が増しており、特に小売・製造・医療など低遅延が求められる分野でこの5G対応エッジAIインフラにより迅速な導入が可能になるとしています。
両社はこの協業で、無線技術と計算プラットフォームを融合し企業のエッジAI展開を後押しする考えです。
ソース:【exciteニュース】エリクソンとスーパーマイクロ、5G×エッジAIソリューションで戦略提携
世界情勢と今週のテーマ
今週のニュースからは、AIインフラを巡る国際的な競争と協調が浮き彫りになっています。欧州ではエヌビディアが産業向けクラウドや現地企業との連携を拡大し、米国主導の技術で地域のAI能力強化を図る一方、EU自身も巨額投資で遅れを取り戻そうとしています。また米中間では、中国ファーウェイの先端チップ開発に対し米当局者が警戒感を示すなど、ハイテク分野の覇権争いが続いています。
同時に、オープンAIとグーグルのように競合企業同士が計算資源で手を結ぶケースや、エリクソンとスーパーマイクロの産業横断的提携も見られ、AI時代のパートナーシップがグローバルに進化している状況です。
これらの動きは、AI・半導体技術が各国の経済安全保障や産業競争力と強く結びついていることを改めて示しています。
・・・
いかがでしたでしょうか?
以上、今週のAI・GPU・データセンター・半導体分野の主要トピックをお届けしました。世界各地でテクノロジーの革新と競争がますます激化しており、目が離せませんね。来週も最新情報をわかりやすくお伝えしていきます。
ここまでお読みいただきありがとうございます。それではまた来週の「ピクセル・ウィークリー・ジャーナル」でお会いしましょう!

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