
PXC Weekly Journal #07 2025/05/09
2025.05.09

こんにちは!ピクセルカンパニーズ広報のYです。
2025年4月29日〜5日の間に世界で話題になったAI・GPU・データセンター・半導体関連のニュースをお届けします。ビジネスや技術の進展が目覚ましいこの業界、今週も最新動向を一緒にチェックしていきましょう!
では、今週(2025年4月29日〜5日)のピックアップニュースです。
ピックアップニュース
① オープンAI、営利企業化の計画を断念
対話型AI「チャットGPT」で知られる米OpenAIは5日、営利企業への転換計画を撤回し、引き続き非営利団体が経営権を握る形を維持すると発表しました。昨年末に公益目的会社(PBC)を新設して営利部門を統括する再編案を示していましたが、公益性の喪失を懸念する声を受け方針転換した形です。サム・アルトマンCEOは、今回の決定を「必要な資金を投資家が提供し続けるための十分な妥協策」と説明し、主要出資者の米マイクロソフトや規制当局と共に新たな体制の最終決定に臨むと述べました。また3月にソフトバンクグループなどから400億ドルを調達すると報じられていましたが、営利化見送り後も出資受け入れは可能との見解を示しています。
② マイクロソフト、マスク氏の生成AIモデル「Grok」を導入か
複数の関係者の話として、米マイクロソフトがイーロン・マスク氏率いるxAI社の生成AIモデル「グロック (Grok)」を自社クラウドサービスAzure(アジュール)上で利用できるよう導入を検討していると報じられました。テック系メディア「The Verge」によれば、Microsoftはここ数週間xAIと協議を重ねており、Azure経由で顧客および社内チームがGrokを活用できるよう準備を進めているとのことです。Grokはマイクロソフトの開発者向けプラットフォーム「Azure AI Foundry (アジュールAIファウンドリー)」を通じて提供される見込みで、あくまで機能提供に留まり学習用サーバーの提供までは含まれない模様です。なお、OpenAIの共同創業者でもあるマスク氏は2018年に同社を離れており、経営方針を巡り現CEOのサム・アルトマン氏と対立していることも伝えられています。MicrosoftおよびxAIはこの報道にコメントしていません。
ソース:マイクロソフト、イーロン・マスクのAI「Grok」導入を協議中
③ AMD、第2四半期見通し良好も対中規制で年間売上15億ドル減予測
米半導体大手AMDは6日、2025年第2四半期の売上高見通しを約71億~77億ドルと発表し、市場予想(約72.5億ドル)を上回る水準となりました。同社株価は時間外取引で一時6%高となる場面も見られました。これはデータセンター向けを中心としたAI半導体需要が引き続き好調なためで、第1四半期決算でも売上高は前年同期比36%増の74.4億ドル(市場予想を上回る)と大幅増収となっています。一方で、米国の対中輸出規制強化により2025年通年の売上高が約15億ドル押し下げられるとの見通しも明らかにされました。もっとも、リサ・スーCEOは輸出規制にも関わらずデータセンター部門におけるAI関連売上は「堅調な二桁成長」を見込めると述べ、将来的な影響を最小限に留めたい考えです。
ソース:AMD、第2四半期見通しは好調も対中規制で通年15億ドル影響
④ 米議会、対中AIチップ不正輸出防止に向け法案準備
米下院のビル・フォスター議員(民主党)は、エヌビディア製を含むAI半導体について販売後も所在を追跡可能にする法案を準備しています。輸出管理を逃れてNVIDIAの高性能チップが中国に不正流出しているとの報告を受けた措置で、チップに組み込まれた既存のトラッキング技術を活用し、許可された用途・場所でのみ動作し、無許可の転売先では起動できなくすることを目指す内容です。米議会では与野党問わず半導体の追跡強化を支持する声が上がっており、フォスター氏は「これは想像上の将来問題ではなく現在進行形の課題だ」として法整備の必要性を訴えています。エヌビディア社はこの件にコメントを控えました。
⑤ グーグル、生成AI「ジェミニ」のアップル製品提供を協議
米Googleのスンダー・ピチャイCEOは、同社の生成AIサービス「ジェミニ」を米AppleのiPhoneなどに提供することを協議していると明らかにしました。4月30日、ワシントンD.C.の裁判所で行われた反トラスト法訴訟における証言で述べたもので、年央までの合意締結を目指しているとしています。実現すれば、Appleのデバイス向けAI機能「アップルインテリジェンス」にGoogleのジェミニモデルが組み込まれる可能性があります。ピチャイ氏によれば、この件について昨年Appleのティム・クックCEOと交渉を行った経緯があり、現在Googleはジェミニを活用したアプリで広告配信を試験する計画も進めています。
ソース:Google、生成AI「Gemini」のiPhone搭載をAppleと協議
いかがでしたでしょうか?今週は米ハイテク企業同士の提携(MicrosoftとxAIやGoogleとApple)や、半導体を巡る米中間の規制強化など、業界全体の勢いと緊張感が感じられるニュースが多かったですね。AI技術をめぐる国際競争の激化に伴い、各社が協力や対策に乗り出している様子がうかがえます。
テクノロジー業界がかつてないスピードで進化する中、世界規模で次の一手を模索する動きが鮮明になった一週間でした。ここまでお読みいただきありがとうございます。それでは、また来週!

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