今週のピクセル・ウィークリー・ジャーナル（2025年11月4日〜11月10日）

こんにちは！ピクセルカンパニーズ広報のYです。
今週も世界のAI・GPU・データセンター・半導体関連の最新ニュースをお届けする『ウィークリージャーナル』の時間です。

今週のテーマは「AI加速の光と影」。
NVIDIAとSuperMicroは引き続きAIインフラの核として注目を集めていますが、その一方で米中対立や電力不足といった課題も浮き彫りになってきました。エコシステム全体が成長する中で直面する「ボトルネック」をどう乗り越えるか、引き続き目が離せません。

それでは、今週のピックアップニュースをどうぞ！

ピックアップニュース

① NVIDIAの新型AIチップ「ブラックウェル」、世界で需要拡大

NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、最新AIチップ「ブラックウェル」への需要が各国で急増していることを明らかにしました。TSMCとの連携強化で生産体制を拡大し、関連するメモリ市場でもSK hynixやサムスンなどが大規模投資を進めています。生成AIやロボティクス、次世代自動運転など多様な分野における活用が期待されています。

ソース：NVIDIA「ブラックウェル」AIチップに旺盛な需要、TSMCと生産拡大へ

② SuperMicro、GPUサーバー納品遅延で一時業績下振れも通期見通しは上方修正

SuperMicroは大口顧客からの要請でAIサーバーの構成変更が生じた結果、15億ドル相当の売上が次四半期に持ち越されました。その影響で株価が急落したものの、同社は通期の売上予測を上方修正。NVIDIA製最新GPUを軸とした次世代AIサーバーの需要が継続的に見込まれており、引き続き強気の姿勢です。

ソース：スーパーマイクロ、AI需要に強気－納入遅延で株価下落も通期見通し上方修正

③ 米政府、NVIDIA製AIチップの中国向け輸出を継続制限

バイデン政権はNVIDIAの最新AIチップ「ブラックウェル」シリーズを含む高度GPUについて、中国への輸出禁止措置を継続する方針を発表しました。AI軍事転用の懸念が背景にあり、中国市場でのNVIDIAの存在感はさらに縮小する可能性があります。同時に、国内産業の保護政策も強まっています。

ソース：米国、NVIDIA製ブラックウェルチップの中国輸出継続禁止へ

④ AI関連株が一時調整、専門家は「健全な一服」と評価

AI企業の好決算が相次ぐ中、PalantirやNVIDIAなど主要銘柄が一時的に売られました。過熱した相場の調整局面と見られており、AIブームの根本的な需要には影響なしとの声が多く聞かれます。専門家は「利益確定売りによる一時的な動き」として冷静な分析を示しています。

ソース：Palantir決算後に株価急落、AI株調整局面に入るのか？

⑤ NVIDIA本社近郊の新設データセンター、電力不足で稼働できず

シリコンバレーに完成した2つの巨大データセンター（合計100MW規模）が、電力網の未整備により稼働できずに空の状態が続いています。AIサーバーの爆発的需要に送電インフラが追いつかず、全国的に「電力ボトルネック」が問題化しています。Microsoftでも同様の事例が発生中で、AI産業の成長を支える電力政策が問われています。

ソース：電力不足で空のまま放置されるAIデータセンター、米国で問題化

世界情勢と今週のテーマ

今週のキーワードは「AI加速の光と影」。
NVIDIAとSuperMicroが中心となって推し進めるAIインフラの波は確かに拡大しています。しかし米中摩擦による地政学リスク、急成長に追いつかない電力インフラなど、課題も顕在化しています。今後、サプライチェーンやインフラ整備を含めた「持続可能なAI成長モデル」が世界共通の課題となりそうです。

来週も、最新の注目ニュースをわかりやすくお届けします。どうぞお楽しみに！