PXC Weekly Journal #17 2025/07/14

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こんにちは!ピクセルカンパニーズ広報のYです。

今週のピクセル・ウィークリー・ジャーナルをお届けします。
7月8日〜14日の週は、国内外でAI・GPU・データセンター・半導体分野の注目ニュースが盛りだくさんでした。

それでは早速、今週(2025年7月8日〜14日)のピックアップニュース。

ピックアップニュース

①米国、マレーシア・タイ向けAI半導体輸出規制を検討

米トランプ政権は、中国への先端技術流出を懸念し、エヌビディア製AIチップなどのマレーシア・タイ向け輸出を包括許可制から個別許可制に切り替える新規制を計画しています。

バイデン前政権の輸出規制を一部撤回する方針と同時に導入される見通しで、両国での先端GPU搭載サーバーの第三国経由流出への対策となります。

この規制が発動すれば高性能GPUのサプライチェーンに遅延が生じる可能性があり、業界は対応策の検討を迫られています。

ソース:【ロイター】米国、マレーシア・タイ向けAI半導体輸出規制を検討

② CoreWeaveがCore Scientificを90億ドルで買収

米AIクラウド企業のCoreWeaveは、倒産したビットコイン採掘大手Core Scientific約90億ドル(約1.3兆円)の全株式交換で買収する契約を締結しました。

この買収によりCoreWeaveは米国内データセンター群で計1.3GWの発電能力を獲得し、AIおよびHPCワークロードの大規模展開を加速できるとしています。

取引完了は2025年第4四半期の予定で、データセンターインフラを自社所有することで運用効率と将来拡張の安定性を高める狙いです。

ソース:【CoinPost】CoreWeaveがCore Scientificを90億ドルで買収

③エヌビディア、時価総額が世界初の4兆ドルを一時突破

米GPU大手エヌビディアの株価が急伸し、時価総額が9日一時4兆ドル(約580兆円)台に到達しました。

時価総額4兆ドル超えは世界初で、AI需要の爆発的増加が同社成長を牽引しています。

株価は過去最高の164.42ドルに達し、終値ベースでも約3.97兆ドルとなりました。

AIブームによる投資家の期待感を背景に、同社時価総額はわずか1年で4倍近くに膨らみ、アップルやマイクロソフトを凌ぐペースで拡大しています。

ソース:【ロイター】エヌビディア、時価総額が世界初の4兆ドルを一時突破

④中国新興AI企業「月之暗面」、高性能な大規模モデルを発表

中国のAIスタートアップ月之暗面(ムーンショットAI)は11日、オープンソースの新型AIモデル「Kimi K2」を発表しました。

同社によれば、新モデルはコーディング機能やエージェントによるタスク遂行能力が強化されており、特定の分野では主要なオープンソースモデルを上回る性能を示しています。

例えばコード生成などの機能ではAnthropic社など米国の先端モデルに匹敵すると主張しており、中国発AIモデルの競争力向上をアピールしています。

月之暗面は2023年創業の新興企業で、昨年は独自AIのユーザー数を伸ばしましたが、競合の低価格モデル登場で人気が一時低下しており、今回の発表で巻き返しを図ります。

ソース:【ロイター】中国新興AI企業「月之暗面」、高性能な大規模モデルを発表

⑤米上院議員、エヌビディアCEOに訪中自粛を警告

超党派の米上院議員2名(共和党バンクス議員、民主党ウォーレン議員)は11日、エヌビディアの黄仁勳(ジェンスン・フアン)CEO宛に書簡を送り、同氏の訪中に際し「米輸出規制を掻い潜る恐れのある企業」との接触を避けるよう強く警告しました。

議員らは、中国軍や情報機関と協力関係にある企業、および米輸出規制対象企業と会わないよう求め、「フアン氏の訪中が中国軍と緊密な企業を正当化し、米輸出管理の抜け穴を議論する場となりかねない」と懸念を表明しています。

これは現政権による対中AI半導体規制の一部緩和措置をフアンCEOが支持したことへの牽制でもあり、米政府内の対中強硬姿勢を反映した動きです。

ソース:【ロイター】米上院議員、エヌビディアCEOに訪中自粛を警告

世界情勢と今週のテーマ

今週のニュースからは、生成AIブームが企業価値を押し上げる一方で、米中間のテクノロジー摩擦が一段と先鋭化している様子が浮き彫りになりました。

エヌビディアの時価総額が史上初の4兆ドルに達したのは、AI需要への期待が金融市場を席巻している象徴です。

しかし同時に、米国は最先端GPUの迂回輸出を封じ込める規制を拡大し、中国企業も独自AIモデルで対抗するなど、AI技術を巡る主導権争いと分断が進んでいます。

データセンター設備の大型買収や各国政府・企業の巨額投資も相次ぎ、AIインフラ確保が経済・安全保障の最前線となっていることが伺えます。

・・・

いかがでしたでしょうか?

今週もAIや半導体をめぐる最新トレンドをお届けしました。世界的なAI競争と半導体産業の動向が引き続き目まぐるしく展開していますが、来週も最新情報をわかりやすくまとめていきます。

ここまでお読みいただきありがとうございます。それではまた来週の「ピクセル・ウィークリー・ジャーナル」でお会いしましょう!

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